冬休みの学習法
冬休みになっても,まだ苦手分野が残っていることはどんな受験生にもあります。あせらずにその対策を練ることです。
まずは9~12月に受験した模擬試験の再度の見直しと,志望校の過去問演習で明らかになった弱点部分を補強しておきましょう。過去問演習の際には時間を計って取りかかっていますか?できるだけ実際の試験形式に沿って,時間を気にして解く練習をしましょう。「時間の感覚をつかむ」ことを目的に,入試本番で限られた試験時間内に最大限の力を出すための練習です。なお,入試問題をマークシートで答える学校を受験する場合には,過去問題集の解答用紙をコピーして,マークする練習をしておくとよいでしょう。
公立高校第一志望の場合は,全科目において基礎知識に「抜け」がないようにすることが大切です。さらに,主要3教科(国語・数学・英語)については,より深い応用力をつける勉強も必要です。塾の冬期講習や自宅学習で,まとまった学習時間が取れるラストチャンスです。苦手項目の最終チェックと入試得点力の向上に,全力で取り組みましょう。
受験生には無理が生じ,疲れやすい時期でもあります。保護者の皆様は,頑張る受験生の体調管理に気を配ってあげてください。
冬休みにやるべきこと例
国語の文法・知識問題を最終確認 | |
数学の苦手分野を集中的に問題演習 | |
英文法に理解の甘い項目はないか | |
歴史の苦手な時代を再確認 | |
地理・公民の苦手項目がないかチェックと覚え直し | |
理科の重要語句・基礎計算はしっかりと身についているか | |
教科書に載っている元素記号・化学式・化学反応式はすべて覚えたか | |
この時期だからこそ,漢字・計算・英単語力を向上させ土台固め | |
○○高校の平成○年度の過去問演習と解き直し |
あくまで例ですが,ご自身の状況にあわせ,学校や塾の先生と相談しながら,学習を進めましょう。また,上記の「苦手分野」「項目」という箇所は具体的な単元名に置き換え,取りかかるテキストや問題集の具体的なページを決めることが,実行に移すために大切なことです。
入試直前期の学習法
入試直前1か月は過去問演習を中心に最終チェックをすることでしょう。問題集や参考書についてはむやみに新しいものに手をつけず,自分が勉強してきた教科書・問題集・塾の教材など,これまで学んできたものをやり直す学習が効果的です。慣れ親しんできた教材を何度も繰り返し勉強することにより,「これだけは大丈夫」という自信が持てます。さらに暗記項目を確実に身につけることも大切です。
公立高校入試は私立高校入試よりも日程が遅いため,公立第一志望の場合は私立志望の受験生よりも緊張が長く続きます。何かと理由をつけて,安易に合格の取れそうな次善校に心が傾くことがまれにありますが,はじめに志した第一志望への気持ちを忘れてはいけません。あせらず,油断せず,入試当日の朝まで,勉強のペースと気持ちを崩さないことが重要です。
スランプの克服法
「なぜか机に向かう気になれない」
「勉強しても効果が表れた気がしない」
「模試の成績や過去問演習の得点が思うようにとれない」
「最近,計算ミスが増えてきた」・・・
秋から冬にかけて,受験生は多少の差はあれ,不安とあせりでスランプに陥ることがあります。たいがいは一過性のもので時がたてば解消するはずですが,あまり長引くと致命傷になりかねません。スランプに陥った場合には,次のようなことを行うとよいでしょう。
- ①スランプは誰にでもある。自分だけではない,と考える。
- ②スランプの間は,比較的やさしい問題を分野ごとにきちんと解いて自信をつける。
- ③学校や塾の先生に相談する。
(いろいろ悩みを打ち明けていると,気分転換になるし,また適切なアドバイスももらえます)
スランプは自分に自信が持てず,周囲のことばかり気になるときに起こります。「自分の学習計画さえきちんと実行すればそれで十分」という信念を持ち,最後までがんばり抜いて栄冠を勝ちとりましょう!