過去問を解く前に知っておきたい! 埼玉公立高校入試平均点

過去問を解くうえで知っておかなければならないことは、その年その年で問題の難度が違うということ。 「ある年の過去問はできたのに、次の年の過去問はあまり解けなかった」とがっかりするのは間違いです。問題が難しかったのであれば、ほかの受験生が解いても同じことになるからです。
そこで参考になるのが入試平均点。その年の問題がやさしかったのか難しかったのかを確認しながら過去問に取り組んでいくと効果的です。
また、入試制度の変更にともなって受験者層が変わると平均点も変わるということに注意しましょう。

 埼玉県公立高校入試問題 過去の平均点 ─

500点満点の平均点が38点上昇した2013年春に対し、2014年春の学力検査は26点低下して、前々年の平均点に近づきました。しかし,2015年春は再び10点近く上がり、2016年春にはさらに10点程度上がりました。ところが、2017年春は10点程度下がって2015年春並みになり、2018年春はほぼ前年並みとなっています。

しかし、2017年春から学校選択問題が導入されたため、学力上位層が多い学校の受験生は数学・英語に関しては一般の問題を受験していないことに加え、理科・社会の検査時間が40分から50分に伸びているため、単純には2016年以前と比較できなくなっていることに注意が必要です。

2012年の入試一本化以降,5教科平均点は安定していませんので、過去問演習の際には得点の上下だけで一喜一憂するのではなく、このページを参考に平均点の推移を加味して分析することが大切です。
2010年から1教科100点満点になり、点差のつく記述問題の重要度が高まりました。記述問題の解答づくりをしっかり練習することが大切です。

 学校選択問題 2017年入試から ─

2017年春入試から、英語と数学について今までより難度を一部下げた問題にする代わりに、希望した学校では一部難度が高い問題を選択することができるようになりました。初年度も2年目にあたる今年度も下記20校が学校選択問題を採用しています。次年度以降選択問題を採用する学校が変わるかもしれませんので注意が必要です。塾や学校の先生によく相談して過去問に取り組むようにしましょう。

○学校選択問題実施校(2017・18春参考)

浦和、浦和第一女子、浦和西、大宮、春日部、川口北、川越、川越女子、川越南、熊谷、熊谷女子、熊谷西、越ヶ谷、越谷北、所沢、所沢北、不動岡、和光国際、蕨、さいたま市立浦和

 社会、理科の検査時間が50分に 2017年入試から ─

受験生がしっかり考えて解答できるようにと、2017年から社会、理科の検査時間が40分から50分に変更され、5教科とも50分に統一されました。社会、理科の過去問を解くとき難しいと思う問題は少し時間をかけ、落ち着いて取り組む練習が必要です。

➡ 埼玉県公立高校 学力検査受験者平均点推移グラフ

ヒント 2017春から英語と数学の共通問題は今までより難度を低くし、理科・社会の検査時間が伸びたことから、点数が高くなると考えられました。しかし、高得点者が多い選択問題採用校の受験生が受験しない分は低くなる要因になったこともあり、受験者平均点が下がっています。いずれにせよ、今までの点数とは単純には比べられません。過去のものとの比較は参考程度にしましょう。

埼玉県公立高校 合格者発表 実質倍率推移

埼玉県公立高校入試の合格発表が3月9日に行われました。この後は3月16日より欠員補充が始まります。欠員補充の具体的な日程や内容は実施する学校が決めることになっています。

制度変更後7年間における全日制普通科の実質倍率(受験者/合格者)の推移を見てみると1.15[1.15](1.15)→1.19[1.21](1.21)→1.20[1.21](1.21)→1.20[1.22](1.22)→1.22[1.23](1.24)→1.21[1.22](1.22)→1.21[1.20](1.20)倍([ ]内は受験倍率(受験者/定員),( )内は出願倍率(出願者/定員))となっています。実質倍率が受験倍率より低くなるのは,定員より合格者を多く出す学校が多くあるためです。

7年前の制度変更初年度は入試回数が1回のみになることに対する不安感から,公立高校入試前に私立高校への入学手続きを済ませてしまう受験生が増えたことが原因で倍率が低くなっていましたが,2年目以降はほぼ1.20倍で安定していました。しかし、2年前にやや上昇しました。その後、やや低下し、今春は前年と同じ値になりました。ただし,高校ごとに見ると倍率が上がった高校もあれば,下がった高校もあります。高校別に倍率が「上がったか」「下がったか」5年間の推移を,「2018年春埼玉県公立高校 合格状況(3.09)」「2018年春埼玉県公立高校 合格状況(3.09)_グラフ」で確認することができます。

「2018年春埼玉県公立高校 合格状況(3.09)」 「2018年春埼玉県公立高校 合格状況(3.09)_グラフ」

■倍率が高い学校〔普通科(コース除く):1.34倍以上〕

越ヶ谷1.68倍 市立浦和1.67倍 南稜1.59倍 川口市立1.58倍 浦和西1.57倍 所沢北1.54倍 鳩ヶ谷1.51倍 川越南1.48倍 所沢1.48倍 大宮1.45倍 川口北1.42倍 草加南1.41倍 浦和1.38倍 川越女子1.37倍 伊奈学園総合1.36倍 春日部1.36倍 越谷北1.34倍

18春埼玉公立高校 合格発表 実質倍率推移

18春埼玉公立高校 合格発表 実質倍率推移_グラフ

埼玉県公立高校 受験倍率 学力検査終わる

埼玉県公立高校入試の学力検査が終わり受験倍率(受験者/定員)が出ました。受験生は3月10日の合格発表を待つばかりです。

制度変更後7年間における全日制普通科の同時期倍率の推移を見てみると1.15(1.15)→1.21(1.21)→1.21(1.21)→1.22(1.22)→1.23(1.24)→1.22(1.22)→1.20(1.22)倍(カッコ内は出願倍率(出願者/定員))となっています。志願先変更後に若干辞退者が出る学校がありますが、全体から見るとわずかなため、受験倍率は志願先変更後の出願倍率とほぼ変わりない推移です。6年前の制度変更初年度は入試回数が1回のみになることに対する不安感から私立高校への入学手続きを済ませてしまう受験生が増えたことが原因で倍率が低くなっていました。2年目以降は1.2倍を少し超えゆるやかな上昇傾向にありましたが、前年に低下に転じ、今春も前年に続き低下しています。県独自の私立高校授業料補助事業の拡充が少なからず影響しているものと見られます。ただし、高校毎に見ると受験者が増えた高校もあれば、減った高校もあります。自分が受験した高校の倍率が「上がった」「下がったか」、「2018年春埼玉県公立高校 受験状況(3.1)」「2018年春埼玉県公立高校 受験状況(3.1)_グラフ」で確認しておきましょう。最終出願時と大きく変わった学校はほとんどありません。なお、例年多くの学校で定員を若干上回る合格者が発表されています。⇒「2018年春埼玉県公立高校 受験状況(3.1)」 「2018年春埼玉県公立高校 受験状況(3.1)_グラフ」

■倍率が高い学校〔普通科(コース除く):1.35倍以上〕

越ヶ谷1.71倍 市立浦和1.71倍 南稜1.61倍 浦和西1.60 川口市立1.58倍 所沢北1.56倍 鳩ヶ谷1.53倍 川越南1.50倍 所沢1.50倍 大宮1.49倍 草加南1.46倍 川口北1.44倍 浦和1.40倍 川越女子1.38倍 春日部1.37倍 伊奈学園総合1.36倍 越谷北1.36倍

18春埼玉公立 受験状況(3.1)

18埼玉公立 受験【3.1】・偏差値別増減_グラフ

埼玉公立高校 最終志願倍率 君の志望校は?・・・

埼玉公立高校入試の志願者が志願先変更を経て2月23日に確定しました。受験生は3月1日の学力検査に向けて最後の追い込みに入っていることと思います。

制度変更後7年間における全日制普通科の同時期倍率の推移を見てみると1.15→1.21→1.21→1.22→1.24→1.22→1.22倍となっています。制度変更初年度は入試回数が1回のみになることに対する不安感から私立高校への入学手続きを済ませてしまう受験生が増えたことが原因で倍率が低くなっていましたが,2年目以降は1.2倍台になり徐々に上がっていました。しかし、前年春に導入された学校選択問題が敬遠されたのか、前年春は若干低下しています。今春は県の授業料等軽減幅が拡充された影響で、公立の普通科から私立高校へ回った分が公立の専門学科や総合学科から公立の普通科に回ったようで、公立の普通科自体は前年と同じ倍率になっています。ただし,高校ごとに見ると志願者が増えた高校もあれば,減った高校もあります。自分が出願した高校の倍率が「上がるか」「下がるか」,「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.23最終志願者確定)」「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.23最終志願者確定)_グラフ」で確認しておきましょう。志願先変更前と大きく変わった学校は多くはありません。落ち着いて,学力検査に臨みましょう。なお,学力検査当日までに若干の辞退者が出る学校があります。

「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.23最終志願者確定)」「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.23最終志願者確定)_グラフ」

■倍率が高い学校〔普通科(コース除く):1.45倍以上〕

越ヶ谷1.71倍 市立浦和1.71倍 南稜1.61倍 浦和西1.60 川口市立1.58倍 所沢北1.56倍 鳩ヶ谷1.53倍 大宮1.50倍 川越南1.50倍 所沢1.50倍 草加南1.46倍

18埼玉公立 志願最終【2.23確定】・偏差値別増減_グラフ

18春埼玉公立 入試状況 最終志願者

今春入試の倍率は? 悩ましい志望校変更・・・

埼玉公立高校の出願がいったん締め切られました。今回の結果を見て,志望校を変えたり,取り下げたりする受験生が例年出てきます。2月22・23日の志願先変更を経て最終的な応募者が決まります。4年前まで2度実施されていた志願変更の機会は,制度変更から数年たって状況が落ち着いてきたことから,3年前から1回に減りました。

全日制普通科の制度変更後7年間における同時期倍率の推移を見てみると1.09→1.21→1.21→1.22→1.24→1.22→1.21倍となっています。7年前の制度変更初年度は入試回数が1回のみになることに対する不安感から私立高校への入学手続きを済ませてしまう受験生が増えたことや,志願先変更が2回あったため、この段階では出願を見合わせて様子見をした受験生がいて倍率が低くなっていましたが(最終的な実質倍率は初年度1.15倍でした),2年目以降は倍率が徐々に上昇していましたが、前年春から導入された学校選択問題が敬遠されたのか、前年は若干低下していましたが、今春は県の授業料等軽減幅が拡充された影響で低下しているようです。ただし,高校毎に見ると応募者が増えた高校もあれば,減った高校もあります。自分が出願した高校の倍率が「上がるか」「下がるか」を知ることができます。「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.20志願変更前)」「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.20志願変更前)_グラフ」で確認しておきましょう。志願先変更で若干倍率が変わる学校が出てきますが,安易に志望校変更せずに,変える場合は学校の先生や保護者の方としっかり相談する必要があります。

「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.20志願変更前)」 「2018年春埼玉公立高校 出願状況(2.20志願変更前)_グラフ」

■倍率が高い学校〔普通科(コース除く):1.50倍以上〕

越ヶ谷1.78倍 市立浦和1.75倍 南稜1.65倍 浦和西1.61 川口市立1.61倍 所沢北1.60倍 鳩ヶ谷1.59倍 大宮1.52倍 川越南1.52倍 所沢1.51倍 草加南1.50倍

18埼玉県公立高校 志願変更前二日目【2.20】

18埼玉公立 志願変更前二日目【2.20】・偏差値別増減_グラフ

今春入試の倍率は? 志望校はやさしくなる? それとも・・・

埼玉公立高校の進路希望状況調査結果が公表されました。今春の入試が「厳しくなるか」「やさしくなるか」のヒントになる資料です。

2018年春の入試では、全日制普通科の8年間の倍率の推移を見てみると1.22→1.20→1.24→1.25→1.25→1.27→1.26→1.25倍と前々年まで緩やかな上昇傾向にありましたが、前年から低下に転じています。県独自の私学授業料等補助金の拡充が影響していると思います。高校毎に見ると志望者が増えた高校もあれば、減った高校もあり、募集人員の増減も考慮しなければなりませんが、今春入試の人気の度合いをある程度知ることができます。自分が受験を考えている高校の倍率が「上がるか」「下がるか」を知るヒントにもなるため、「倍率上昇・低下がひと目でわかる!2018年春埼玉公立高校 志望者増減一覧」 「地域別・偏差値別グラフ」で確認しておきましょう。

進路希望調査の結果を見るときのポイント

志望倍率上昇 ➡ 2018年入試の倍率上昇への不安があるが、「進路希望調査」の結果を見て受験生が敬遠し、思ったほど厳しくならない場合も。

志望倍率低下 ➡ 2018年入試の倍率低下を期待できるが、「進路希望調査」の結果を見て受験生が流入し、思ったほどゆるやかにならない場合も。

「倍率上昇・低下がひと目でわかる!2018年春埼玉公立高校 志望者増減一覧」 「別地域・偏差値別グラフ」

18春志望調査(12月)・偏差値別・男女別増減グラフ

倍率上昇・低下がひと目でわかる!2018埼玉公立進路希望調査(17年12月調査) _

来春入試の倍率は? 志望校はやさしくなる? それとも・・・

埼玉公立高校の10月1日現在の進路希望状況調査結果が公表されました。来春の入試が「厳しくなるか」「やさしくなるか」のヒントになる資料です。

2018年春の入試では,全日制普通科の6年間の進路希望調査時点倍率(希望者数÷募集人員)の推移を見てみると1.30→1.33→1.33→1.36→1.36→1.36→1.35倍となり、3年間1.36倍が続いていましたが、わずかに低下しました。私学進学者への支援金が拡大され私立志望者が増えたためでしょうか。ただし,学校ごとに見ると志望者が増えた学校もあれば,減った学校もあり,募集人員の増減が一部あるとはいえ,来春入試の人気の度合いをある程度知ることができます。注意しなければならないのは、前回の10月調査までは次年度の募集人員が公表される前に行われていましたが、今回から募集人員の公表が10月から6月に早まり、募集人員が公表されてから行われる10月としては初の調査になっています。前年までとは異なる状況になっている可能性があります。さらに、これから私立第一志望者が抜けていくことなどから、今後学校によっては大きく倍率が変わります。とはいえ、自分が受験を考えている高校の倍率が「上がるか」「下がるか」を知るヒントにもなるため,「倍率上昇・低下がひと目でわかる!2018年春埼玉公立高校 希望者増減一覧「旧学区別・偏差値別増減グラフ」で確認しておきましょう。学校ごとに前年までの希望調査と入試時の実質倍率の変化がわかるようになっています。

進路希望調査の結果を見るときのポイント

希望倍率上昇 ➡ 2018年入試の倍率上昇への不安があるが,「進路希望調査」の結果を見て受験生が敬遠し,思ったほど厳しくならない場合

も。

希望倍率低下 ➡ 2018年入試の倍率低下を期待できるが,「進路希望調査」の結果を見て受験生が流入し,思ったほどゆるやかにならない場合も。

「倍率上下がひと目でわかる!2018年春埼玉公立高校 希望者増減一覧」「旧学区別・偏差値別増減グラフ」